去年の12月に発売されたスピーカー
JVCのウッドコーンスピーカーシステムEX-NW1を購入したのでレビューします
EX-NW1は名刺サイズのウッドコーンPC用スピーカー
JVCは昔からウッドコーンのスピーカーを作り続けていますが
コンポやネットワークシステムはあるけどPC用のDACはありませんでした
PCで音楽を聴く人向けでありながら小型という「待ってました」という商品
ただし値段が69800円という仰天価格でびっくり(このためレビューが少ない)
ちなみに今は価格コムで54000円ほどに落ちてますが自分は予約だったので定価購入…
まずJVC独自のウッドコーンですが 自分はあまりいい印象持ってませんでした
なぜならウッドコーンの2ウェイスピーカーしか聴いてなかったんですよね(コーン2つのスピーカー) でもウッドコーンが本領発揮するのはコーン1個のフルレンジ
もし小型のスピーカーに拘らない人は一度EX-HR9を聴いてみてください
めっちゃくちゃ良い音です(高いけど)
自分はPC用スピーカーマニアなので候補外ですが
ウッドコーンの魅力はまずJVCオリジナルのユニットであること これも魅力
そして音が良い…というよりもスピーカーが楽器のように音が鳴ること
ただクリアな音質なだけではなく良い意味でアナログっぽさが感じられます
で 本題のEX-NW1ですがちゃんとウッドコーンの良さを引き継いでる名機です
レビューの前に注意点を
まずこのスピーカーは初期不良が多発してます
裏のパッシブラジエーターが震える初期不良が多発してるので気をつけてください
不自然な箱鳴りは不良品です 小型スピーカーだから限界が低いと勘違いしないで
それと家電量販店での試聴はアテにならない
このスピーカーは静かな部屋で目の前にスピーカーを置いて試聴しないと駄目
都内のお見せで展示してあるのを見ましたが馬鹿みたいな音量でした(^_^;)
買ったばかりはとんでもなく酷い音(エージングですぐ改善します)
最初はラジカセみたいな音です それと低音も出ません
少し鳴らしてれば本来の音になります
EX-NW1の音質を大雑把に説明するならタイムドメインのTimedomain liteと
OlasonicのTW-s7に似ています 両者の低音を自然にした版ですね
その2つのスピーカーを聴いたこと無い人に説明すると「音はクリアなんだけど小型で低音は出ないもしくは不自然」が改善された小型スピーカーをイメージしていただければいいかと しかしだからといって凄い低音が出るわけではない
でも普通はこのサイズのパッシブラジエーターとなると「明らかに不自然な低音」「無理やり低音を出そうとし過ぎ」が多いですがとても自然な低音でよくできています
が その精密で素晴らしいパッシブラジエーターが裏目に出て初期不良が多いのかな?
ボーカルがとにかくクリア このクリアさは高級スピーカーでもあまり無いのでは?
それとサックスやドラムのスピーカーが楽器のような独特のリアルさ
それに加えて小さいスピーカーが頑張ってる感じが可愛い
では以前使っていたクリプトンのPC用スピーカーKS-7HQMと聴き比べ
KS-7HQMは20万のパソコン用スピーカーの元フラッグシップモデル
このスピーカーの特徴はPCスピーカーとしては贅沢なバイアンプ方式
それと削りだしオールアルミ ただしデカくて場所を取ります
このスピーカーの音は「馬鹿げた低音 馬鹿げた低音の余裕お化け」です
もはやPC用の域を超えた低音 どれだけ音量をあげても割れず正確な低音
じゃあ20万だし完全無欠かというとそうでもない
価格のわりにボーカルがこもって聴こえる 迫力はあるけど音がガサツ
ただしライブ映像見るのには適してるか?
ぶっちゃけK-7HQM聴いた後にEX-NW1を聴くと明らかにNW1が上
それでいて場所をとらないので自分は当分の間EX-NW1をメインで使います
KS-7はそもそもデカすぎる それと低音が出すぎてかえって耳障り
(低音に関しては好みの問題だけど)
「小型が良いけどウッドコーンに拘らないし低音に余裕があるのがほしい」人は
同時に発売されたケンウッドのスピーカーがオススメです(LS-NA7)
これはそこそこ小さいですし音も低音もいいです ただしNW1のように名刺サイズとはいきません
EX-NW1のCD試聴レビュー
オーネット・コールマン/ジス・イズアワーミュージック
ウッドコーンはとにかくサックスの音が凄い 目の前に吹いてるかのよう
ウッドコーンとサックスの相性は抜群 というより明らかにウッドコーンスピーカーは
サックスの音を基準にして開発されてるっぽいですね
ザ・ビートルズ/リミックス版1
CDではなくBlu-rayを試聴 このBEATLES1はCDではなくBlu-rayが本来の音です
個人的にレコード以外で今現在最も音が良いメディアはBlu-rayだと思ってます
マスタリングではなくリ・ミックスなので全く別の音
スピーカーはハイレゾ未対応となってますが明らかにCDを超えた音が鳴ります
家電量販店は個室でBEATLES1のBlu-rayを聴かせれば売れるんじゃないかな?
最後に最近のJ-POPも こぶしファクトリー/辛夷其壱
今時の音に加えてベースの低音が強い楽曲が多いのでやや苦手
ラーメン大好き小泉さんの唄のベースでやや「いかにもパッシブ」の低音が出て苦しい
それでも今時の低音重視スピーカーと違いボーカルがとても聴きやすい
まとめると今時のスピーカーと比べると少し玄人向けなのは否めない
(だからと言って相性のいい曲じゃないと駄目ってほどではありません)
なんだかんだで低音は弱い(それでも全然出ている)
JAZZや古めの生々しい系の録音と相性がいい たぶんレコードはさらに良い
そんなに音に拘らずに小型のウッドコーンが可愛いと思う人は後悔しない
それと低音ガンガンに疲れて音に拘らない小さいの重視は後悔しない
低音は譲れない人はケンウッドのスピーカー
ウッドコーンが気になってPC用に拘らない人は一度EX-HR9を聴くのをすすめる
今は値段が下がり54000円くらいですがウッドコーンのコストを考えると安い
これより少し大きくて良い音はいくらでもありますが名刺サイズは唯一無二なので思い切って買うのはどうでしょうか